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緩衝作用のある成分(クエン酸・炭酸塩など)が含まれるとpHの急激な変化を防ぎ陶器やガラスの表面を守る。
洗浄力と保護成分のバランス(インヒビターなど)を含む処方は、金属製食器やガラスへのダメージを減らします。
泡立ちが多いと食器の動きを阻害し、破損の原因になります。
水の硬度対策のため、キレート剤(EDTA など)で水中のカルシウム・マグネシウムを除去し、水垢やスケールの形成を防止。
これにより洗浄機内での食器の滑り、引っ掛かりを防ぎ、破損のリスクを減らします。


強力な界面活性剤やアルカリ剤を配合し、油汚れやタンパク質汚れを分解する能力。
洗浄機内での発泡が汚れの再付着を発生させるため泡立ちにくい処方。
食器に付着した菌やカビの繁殖を抑える漂白・除菌性能。
硬水地域では水中のミネラル分と反応してスケールが発生しやすいため、キレート剤が必要。
業務用食器洗浄機は通常 60℃~80℃で動作するが省エネのため低温でも洗浄力を発揮することが望ましい。
作業者の安全や環境への配慮から非劇物タイプが求められる


アルカリ性の洗剤に比べ、食器や洗浄機内部の金属部品(ステンレス・アルミなど)を傷めにくい。
ガラス製品やプラスチック製品の変色や劣化のリスクが少なく幅広い食器に対応。
手荒れを防ぐため、洗浄機のメンテナンス時や手洗い作業での補助洗浄時にも扱いやすい。
環境負荷が少ない。
デメリットは油汚れやタンパク質汚れの分解力が劣る。
高性能な洗浄機用中性洗剤はアルカリ性に比べ価格が高めになる。
汚れ落ちが弱いため、多めに使用する必要があり油汚れが多い飲食業態では洗浄力不足になる。
その場合、前洗浄の必要が必要。


濃度式(比例制御方式)は洗浄タンク内に設置した濃度センサーで洗剤濃度を測定し必要に応じて洗剤を自動供給する。
メリット:
洗剤濃度が安定、使用水量が変化しても濃度を維持できる。
供給装置により液体、固形、紛体と全ての仕様の洗剤に対応できる。
デメリット:
濃度センサーの定期的な校正、清掃が必要でセンサーが故障すると濃度管理ができなくなる。
定量式(タイマー制御方式)は使用水量に応じて設定した供給量をタイマーにより定量供給する。
メリット:
濃度センサー不要のため、トラブルが少ない(トラブル発生による過剰供給は少ない)
デメリット:
洗剤タンクが空になると洗浄力が低下する。(オプションの液面センサーにより対応できる)
液体洗剤の使用に限定され、固形、紛体洗剤の選択ができない。


汚れの種類と洗剤の選定ポイント
油汚れ(揚げ物・炒め物・肉料理など)には、油分の分解力が強いアルカリ性洗剤(強アルカリ~弱アルカリ)の使用を推奨。
タンパク質汚れ(卵・乳製品・肉汁など)には、アルカリ性洗剤(強アルカリ)の使用が望ましい
高温の洗浄水はタンパク質が凝固するため注意が必要
でんぷん質汚れ(ご飯・麺類・パンなど)アルカリ性洗剤(強アルカリ)
乾燥して固まると落ちにくくなるため、早めの洗浄が重要。
洗浄までの時間が長い場合は前浸漬(湯又は専用浸漬剤使用)が効果的
コーヒー・紅茶の着色汚れ(カフェ・飲食店)は塩素系又は酸素系漂白剤配合アルカリ洗剤。
洗浄後に漂白・除菌が必要な場合がある。
水垢・カルシウム汚れ(硬水使用・ガラス食器)には酸性洗剤
アルカリ性の洗剤だけでは落ちにくいため、定期的に酸性洗剤で洗浄。
リンス剤(乾燥促進・水垢防止)の使用を推奨。