焼き鳥業態で使用する食器や調理器具を洗浄機で洗う場合、汚れの性質や素材に適した洗剤を選ぶことが重要です。
焼き鳥業態特有の汚れ（油汚れ、焦げ、タレ残り）を効率よく除去しつつ、衛生管理を徹底するため、以下のポイントで選びましょう。
油汚れ、タレの除去力
焼き鳥の油や甘いタレの脂肪、タンパク質の分解力に優れた、高濃度アルカリ性洗浄剤がおすすめです。
焼き鳥網や鉄板、串に付着した焦げは、高温対応の洗浄剤や、焦げ専用の強力な洗浄剤が適しています。
金属製調理器具（ステンレス、鉄、アルミ）の洗浄にはアルミを腐食させない洗剤を選択してください。
プラスチック製品がある場合、低温からでも効果が出る洗剤を選ぶ。
リンス剤の使用も水切れを良くし、速乾性を高めます
番重は食品に直接触れる可能性があるため、食品衛生法に基づく安全基準を満たした洗剤を選ぶことが重要です。
番重には油汚れや食品のカスが付着しやすいので、これらをしっかり落とせる洗浄力が必要です。
特に、タンパク質や油脂を分解する成分が含まれている洗剤が効果的です。
食品工場や店舗では洗浄後のすすぎ作業が簡便であることが求められるため、低発泡性の洗剤が使いやすいです。
使用上の注意
食品に接触する器具なので、洗剤の残留がないよう十分にすすぎを行う必要があります。
洗剤だけでは除去できない菌の繁殖を防ぐため、定期的に殺菌剤や消毒剤（次亜塩素酸ナトリウムなど）を併用する。
和菓子店舗では食品安全と効率性が重要です。
洗浄機のサイズは店舗の厨房スペースに合わせて、コンパクトなタイプや省スペース型を選択します。
和菓子特有の あんこ や もち粉などの汚れに対応する性能が必要です。
高温洗浄が可能なもの、粘性の高い汚れを落としやすいモデルを選びます。
洗浄機用洗剤は、食品安全を重視しつつ、素材に優しい洗剤が求められます。
特に、竹製や木製の器具がある場合、腐食しにくい洗剤を選ぶ。
あんこ や糖分、油分が残りやすいため、それらを効果的に分解できるもの。
家庭用洗浄機は低温（40℃～60℃程度）で長時間（通常 30分～120分）洗浄することを前提にしているため、低温でも効果を発揮する成分が含まれます。
洗浄対象は比較的軽い汚れが多いです。
業務用洗浄機は高温（70℃～90℃）で短時間（通常 1分～5分）で洗浄を完了させる設計のため、短時間で効果を発揮する成分が必要です。
洗浄対象は飲食店や施設・病院などの大量の食器や強い油汚れ。
家庭用洗浄機用洗剤は少量（数百グラム～１Kg）のパッケージが一般的で、コストは比較的高めです。
個人向けに販売されており、手軽に入手可能です。
業務用洗浄機用洗剤は大容量（５L～２０L、粉末や液体の袋入り、ﾎﾟﾘﾀﾝｸ入り）が主流で、コスト効率が高い。
専門業者や卸売業者を通じて購入する場合が多い。
家庭用洗剤は、低濃度でソフトな成分が使用されているため、長時間の洗浄や一般家庭で発生する軽度の汚れに適しています。
主成分として弱アルカリ性の洗浄剤（酵素、界面活性剤）、漂白剤などが含まれることが多い。
家庭用洗浄機は泡立ちを利用して汚れを落とす設計がされています。
業務用洗剤は、高濃度かつ強力な成分が含まれており、短時間で大量の油汚れや食品カスを落とすよう設計されています。
主成分として高アルカリ性洗剤（苛性ソーダなど）、油汚れ分解剤（界面活性剤）など。
酵素を含まないものも多い。
業務用洗浄機では泡が動作を妨げるため、泡立ちを極力抑えた設計になっています。
～～～次週に続く