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濃度式(比例制御方式)は洗浄タンク内に設置した濃度センサーで洗剤濃度を測定し必要に応じて洗剤を自動供給する。
メリット:
洗剤濃度が安定、使用水量が変化しても濃度を維持できる。
供給装置により液体、固形、紛体と全ての仕様の洗剤に対応できる。
デメリット:
濃度センサーの定期的な校正、清掃が必要でセンサーが故障すると濃度管理ができなくなる。
定量式(タイマー制御方式)は使用水量に応じて設定した供給量をタイマーにより定量供給する。
メリット:
濃度センサー不要のため、トラブルが少ない(トラブル発生による過剰供給は少ない)
デメリット:
洗剤タンクが空になると洗浄力が低下する。(オプションの液面センサーにより対応できる)
液体洗剤の使用に限定され、固形、紛体洗剤の選択ができない。


汚れの種類と洗剤の選定ポイント
油汚れ(揚げ物・炒め物・肉料理など)には、油分の分解力が強いアルカリ性洗剤(強アルカリ~弱アルカリ)の使用を推奨。
タンパク質汚れ(卵・乳製品・肉汁など)には、アルカリ性洗剤(強アルカリ)の使用が望ましい
高温の洗浄水はタンパク質が凝固するため注意が必要
でんぷん質汚れ(ご飯・麺類・パンなど)アルカリ性洗剤(強アルカリ)
乾燥して固まると落ちにくくなるため、早めの洗浄が重要。
洗浄までの時間が長い場合は前浸漬(湯又は専用浸漬剤使用)が効果的
コーヒー・紅茶の着色汚れ(カフェ・飲食店)は塩素系又は酸素系漂白剤配合アルカリ洗剤。
洗浄後に漂白・除菌が必要な場合がある。
水垢・カルシウム汚れ(硬水使用・ガラス食器)には酸性洗剤
アルカリ性の洗剤だけでは落ちにくいため、定期的に酸性洗剤で洗浄。
リンス剤(乾燥促進・水垢防止)の使用を推奨。


ストレート配置のメリットは、食器の投入から取り出しまで一直線で流れるため、オペレーションが単純で分かりやすい。
洗浄後の食器を取り出すスペースが広くとれる。
大型の機械でも設置しやすい。
デメリットは厨房レイアウトによりスペースを多く取ることが有る。
長いスペースを必要とするため、厨房の動線と干渉する可能性がある
コーナー配置のメリットは、省スペース設計が可能で、厨房の角に設置できるので、狭いスペースでも活用できる。
食器の投入と取り出しが近くなるため、作業者の動線が短縮できる。
洗浄エリアを厨房の端にまとめられるため、他の作業と干渉しにくい。
デメリットは、大量処理時に90度のカーブ部分で食器の流れが止まりやすいことがある。
広い厨房で作業スペースを確保できるならストレート配置が効率的。
狭い厨房や動線を短くしたいならコーナー配置が適している。


洗浄機の性能を最大限に活かすため、食べ残しや油汚れを事前に流水やブラシで軽く落とす。
スプーン、フォーク、ナイフを混ぜすぎると重なり合って汚れが落ちにくくなるため、種類ごとに整理する。
カトラリー用のメッシュバスケットや仕切り付きのラックを使うと、重なりを防げる。
小さめのカトラリー(ティースプーンなど)はバスケットの中に持ち手を下向きにして立てて入れる。
大き目のカトラリー(ナイフ・フォーク)は重ならないように横に寝かせる、又は間隔を空けて並べる。
洗浄後は出来るだけ早く乾燥させる。
特に光沢が必要な場合は、乾燥後にクロスで軽く拭くと美しく仕上がる。


材質による注意点
プラスチック(ABS樹脂、メラミンなど)は、耐熱温度を確認(80℃~100℃が多い)。
漆器(木製、ウレタン塗装)は、高温に弱いため食器洗浄機の温度設定に注意する。
ステンレス、アルミ製は食器洗浄機での使用はできるがアルミ製品については使用する洗剤に注意(アルミ対応品を使用)。
弁当容器にはご飯粒やタレが残りやすいため、洗浄前の作業が必要。
油汚れやソースが多い場合は水やお湯で軽くすすぐ。
こびりついた汚れはスポンジやブラシで軽くこする。
漆器以外の材質に付いては上記作業を軽減するため専用の前浸漬剤(酵素配合)の使用をお勧めします。
漆器や耐熱温度が低い一部のプラスチック容器は手洗いを推奨します。